【景気のゆくえ】激動の2020年1-3月期

山澤成康
(跡見学園女子大学教授)

 2019年10-12月期の実質GDPは前期比1.6%減と大幅に落ち込んだ。消費が同2.9%減と大きく落ち込んだうえ、住宅投資、設備投資もマイナスだった。駆込需要は前回の2014年に比べて小さかったが、消費税率引上後の落込幅は前回の2014年4-6月期(1.9%減)並みだった。
 財別にみると耐久消費財には7-9月期に大きな駆込需要による消費増があり、10-12月期にはその反動があった。しかし、サービス消費は買いだめができないので、駆込需要はなかった。しかし、10月以降消費は減っており、駆込以外の要因が作用していることが分かる。全体として駆込需要による反動要因は小さい。
 また、消費税率上昇による実質所得の減少が消費を減少させた影響も小さそうだ。消費の物価変動を表す民間最終消費デ
                           

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