【宵越しのゼイはもたねえ。】シーン22 永遠の臨時措置

上松公雄
(税理士・ニューカルチャー研究室)

原作は現在絶版です

 初めてレイトショーで観た映画は、『小説吉田学校』(監督:森谷司郎、1983年)。当時、高校2 年生(16歳)、父親と一緒に楽天地での鑑賞でありました(注1 )。
 『小説吉田学校』には、文字どおり、政治評論家の戸川猪佐武(注2 )の筆による原作小説があります。第一部「保守本流」から第八部「保守回生」によって構成され(1981年、角川文庫版)、吉田茂首相の時代から大平正芳首相が衆参同時選挙中に急逝し、自由民主党が圧勝するところまでのドキュメンタリー風味の作品となっています。現在、絶版で(学陽書房版を含む。)、電子書籍も出版されていません。小説ではありますが、近代史の裏面を知る資料ともいえるので残念です。
 映画は、原作の第一部を基にしており、主人公は吉
                           

この記事は有料会員限定です。

Copy Protected by Tech Tips's CopyProtect Wordpress Blogs.