【宵越しのゼイはもたねえ。】シーン38 孫の命はプライスレス!?

上松公雄
(税理士・ニューカルチャー研究室)

ケチせこジイさんを説き伏せろ!!

 冒頭から不穏当ではありますが、「殺人」と並んで、「誘拐」はミステリーやサスペンスにおいて、多く採り上げられる素材と思われます。
 主として、「身代金をどうせしめるか?」が主題となりますが、『天国と地獄』(監督:黒澤明、1963年)においては、わが子と間違われて誘拐された運転手の子どもの身代金を支払うべきかどうか?が作品中の大きなテーマとされ、単に、身代金を奪うトリックだけでなく、登場人物の心理的葛藤を描いたことで作品に重みが増したように思われます。
 そして、『ゲティ家の身代金』(原題:Allthe Money in the World、監督:リドリー・スコット、2018年。国内R15+指定)も誘拐物としては異色の作品となっています。<
                           

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