【景気のゆくえ】今年度成長率は大幅マイナス

山澤成康
(跡見学園女子大学教授)

 新型コロナウイルスの感染拡大で、世界経済の収縮が余儀なくされている。2020年度の日本の実質GDP成長率はかなりのマイナスが見込まれる。
 まず、足元の経済状況を確認しよう。2020年3月の鉱工業生産指数は前年同期比5.2%減となり、2月に比べて大きく低下した。4月は季節調整済み前期比プラスの予想で、製造業への影響は相対的に小さい。コロナウイルスの影響を大きく受けたのはサービス業だ。宿泊産業を観光庁の宿泊産業統計調査でみると、3月の延べ宿泊者数は前年同期比49.6%減で、うち外国人客は同85.9%減った。
 日本フードサービス協会が発表した3月の外食産業の売上高は前年比17.3%減だった。うち、パブ・ビアホールは同53.5%減で最も減少率が大きかった。4月は休業が相次いでおり、
                           

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