「民都・大阪」フィランソロピー会議は公益法人業界に何をもたらすのか

出口正之
(でぐち・まさゆき 国立民族学博物館名誉教授・「民都・大阪」フィランソロピー会議議長)

Ⅰ 民間組織とは企業のこととの「社会的思い込み」

  大阪は2025年に万国博覧会の開催が予定されている。もう年配者しか実際に見たことはないだろうが、1970年の大阪での万国博覧会(以下、「70年大阪万博」という。)は人類の将来の発展を様々に可視化し大成功をおさめた。日本がまさに成長途上にあり、明るい未来がパビリオンという建物の中で様々に展示されていた。
 ところが70年大阪万博の公式資料では、実は社団法人や財団法人といった非営利法人もパビリオンを出していたのにもかかわらず、民間組織は企業しかパビリオンを出していないように記載がされている。パビリオンを出したのは、各国政府、州政府、市政府(例えばロサンゼルス市)、国際機関、政庁、企業とされている
                           

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