【非営利組織の経営講座】第22回 ▼ 非営利組織の特性(その18)
2021年12月15日
堀田和宏
(近畿大学名誉教授)
(近畿大学名誉教授)
(承前)
第5章 非営利組織行動に関する多様な視点
4 非営利組織の基本的特性は残る
⑶ 多種多様なステークホルダー
非営利組織をめぐるステークホルダーの幅広い多様性と異質性、それと、そのステークホルダーの目標、期待、要求の多様性が、営利企業よりははるかに非営利組織におけるパフォーマンスの概念化―何をどのように達成すればよいのか―を複雑にしている。ある非営利組織のパフォーマンスを測定・評価するのに多様なステークホルダーがそれぞれに独自の基準を決め、それぞれに優先順位を付けるので、単一のパフォーマンスの測定・評価ができなくなる。例えば、事業費率のような財務の計慮のほかに、サービスの生産性、ファンドレイジングの効率性、必要資源の獲得力、サービス
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