情報機器作業を行う職員の安全衛生

田中裕司
(たなか・ゆうじ 前大阪中央労働基準監督署長)

Ⅰ はじめに

 近年、デスクトップ型パソコン、ノート型パソコンに加えて、タブレット、スマートフォンなどの情報機器が職場で広く利用されています。例えば、出勤と同時にパソコンを立ち上げ、メールのチェックから始まり、報告書、見積書の作成、あるいは、タブレット端末を片手に業務を進めるなど今や情報機器は職場の必需品となっています。一方で情報機器を利用することによる目の疲れ、頭痛、肩こりや腰痛など心身への影響が問題となっています。
 1980年代、事務作業の自動化を推進するOA(Office Automation)化の取組が急速に進み、パソコンの画面等の画像表示端末であるVDT(Visual or Video Display Terminals)が広く職場
                           

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