パワハラ防止策の法制化と対策について

島﨑髙偉
(中小企業診断士)


 パワーハラスメント(以下、パワハラ)の防止策が法制化されるそうですが、どんな準備が必要でしょうか?

1  法制化の背景

 セクハラには男女雇用機会均等法、マタハラには育児介護休業法などで防止策の義務化が規定されていますが、パワハラには同様の規制はありませんでした。しかし、全国の労働相談窓口(労働局)に寄せられるハラスメントの相談が年々増加泫していることを背景に、平成30年12月に厚生労働省の労働政策審議会において職場におけるパワハラ防止に取組むことが法制化されることが決まりました。
 パワハラの規制が遅れた背景には、経営者の「厳しい規制は企業活動を萎縮させる」という意見と、労働者側の「パワハラによる自殺など悲惨な事件が後を絶たない」という意見の調整ができなかった
                           

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