【解説】事例集から見る社団・財団の経営改革

上松公雄
(うえまつ・きみお 税理士・大原大学院大学准教授・全国公益法人協会首席研究員)

まえがき

 平成21年度から平成25年度にかけて、総務省による「第三セクター等の抜本的改革」が集中的に推進され、平成26年度以後も第三セクター等自らの判断と責任による効率化・経営健全化への取組みが求められている。
 この第三セクター等における経営健全化等の更なる推進を図ることを意図して、総務省からは、これまでに取り組まれた改革等の事例をとりまとめた「第三セクター改革等先進事例集」(以下、「事例集」という。)が作成、公表されている(注1 )。
 事例集は、①第1 章・これまでの第三セクター等改革の状況、②第2 章・抜本的改革を含む経営健全化を行った事例、③第3 章・地方創生の観点から第三セクター等を活用している事例の3 章から構成され、第2
                           

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