第21回 ▼ 非営利組織の特性(その17)
2021年11月24日
堀田和宏
(近畿大学名誉教授)
(近畿大学名誉教授)
(承前)
第5章 非営利組織行動に関する多様な視点
4 非営利組織の基本的特性は残る
たしかに、政府や資金提供者が非営利組織のアウトカムを出す際の効率性と有効性を評価するアカウンタビリティをますます要求するようになっている事実があり、また、非営利組織自身も経済的な存続の圧力を受けているなかで、組織の効率性と有効性を高めるために営利企業のビジネスライクな実践方法を採るよう強いられている。しかし、基底には非営利組織は他のセクターの組織と同型化しない根拠がある。例えば、営利企業と同じニッチにいる非営利組織はそれほど多くない。表明型の支援・救済の市民活動やアドボカシー活動の非営利組織は独自の規範と資金で活動していて、強制的同型化の圧力を受けない。これらの組織は経済
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