横領の事例とその対応策
―小規模法人でもできる内部統制―
2022年06月21日
堀井淳史
(ほりい・あつし 公認会計士・税理士・行政書士)
(ほりい・あつし 公認会計士・税理士・行政書士)
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- 会計
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- 公益法人・一般法人
- 対象職位
- 役員・管理職
目 次
はじめに
公認会計士として多数の監査案件に関与するとともに、不正調査を行うコンサルティング会社で、多く不正事例を目の当たりにしてきた。不正についてヒアリングを実施すると、担当者の多くは、「うちは大丈夫」「○○さんはしっかりしている。うちとは関係のない話だ」と回答をする。しかし、不正が発見されると「あの人に限って…」「信じられない」と語る。「信じられない」と語るのも無理はなく、不正に関与する人の多くが「普通の人」であることに驚かされる。不正行為は、誰もが当事者になり得る可能性を有している。不正行為は、「機会」「動機」「正当化」の3つが要因といわれる。
【不正行為の3要因】▶「機会」とは、内部統制が有効に機能していない業務プロセ
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