受賞記事(竹内啓博氏)
受賞記事
審査委員長評言
公益・一般法人は収入が年会費等に依存することが多く、年間を通じて満遍なく入ってくるわけではない。また、収益・費用を按分しなければならなかったり、法令に基づき収益事業の利益を公益目的事業に振り替えたりしなければならない。その結果、会計区分間の取引はほとんどの法人で必然的に発生するものと考えられる。しかし、これらは「公益・一般法人」に特有なものであり、企業会計に依拠することが少なくない万巻の解説では必ずしも十分な記載がない。本稿は、①一時的な会計区分間の資金貸借、②共通収益・費用の配賦、③会計区分間の損益振替の可能性、内訳表の記載方法及び法令上の注意事項等を解説した渋谷賞に相応しい論説である。
受賞者コメント

この度は第1回「全国公益法人協会実務大賞(渋谷幸夫賞)」という名誉ある賞を賜り、身に余る光栄に存じます。審査して下さいました審査委員会の諸先生方とこの度の選考に関わられたすべての方々に謹んで御礼申し上げます。
賞を頂いた記事は公益・一般法人の実務担当の方々向けに「会計区分間取引の会計処理と財務諸表への表示」を解説し区分経理における留意点を記したものです。読者の皆様の経理実務に多少でもお役に立てたのであれば幸甚です。
受賞は実務家向けに記事を寄稿する際に編集に携わって頂いた多くの方々のお力添えによるもので深く感謝申し上げます。今回の受賞を励みに、非営利法人の会計実務の円滑な遂行の一助となるよう実務に取り組んで参ります。今後ともご指導のほどお願い申し上げます。
竹内啓博(たけうち・ひろよし)プロフィール
1993年早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。公認会計士・税理士。朝日監査法人(現有限責任あずさ監査法人)を経て現在、公認会計士・税理士竹内事務所代表。専門分野は公益・一般法人、学校法人、国立大学法人及び独立行政法人などの非営利法人。